仕事やプライベートなどで疲れ果てたときやストレスが溜まっているときなど、普段よりも少しメンタルが弱くなっているときに「虚無感」に陥ってしまうことはありませんか?
今回は、誰もが感じる「虚無感」とは一体何か、日常にあふれる虚無感に陥りやすい瞬間や原因、少しでも虚無感を和らげるための対処法をご紹介します。
虚無感とは何か?
最近、アナウンサーの田中みな実さんが「何のために仕事しているのかわからない」という虚無感を吐露したことで、SNSなどを中心に多くの世代から共感の声が聞こえてきています。
そのことからもわかるように、現代人は昔に比べて「自分は何のために生きているのか」「何のために働いているのか」といったことがわからなくなっている人が大勢いるのです。
現代は過去に例を見ないぐらいに豊かな社会になっています。
今やテクノロジーの進化も止まるところを知らず、私たちの生活はテクノロジーによって支えられ、人と人との距離感も今まで以上に近くなってきています。
しかし、それだけ現代社会が豊かになっているのにも関わらず、なぜ人は「虚無感」といった感情を抱えてしまうのでしょうか?
そして、そもそも「虚無感」とは一体なんなのでしょうか?
虚無感とは「空っぽが爆発した状態」のこと
「自分は何がしたいんだろう」「何のために生きているんだろう」「何が欲しいんだろう」
虚無感とは、こういった自分自身に対する問いかけや悩みを生み出す「空っぽの状態」のことを表しており、「自分には何もない」という感情が爆発した状態を意味します。
普段ならそこまで深く考えないようなことでも、ストレスや疲れが溜まってくると「自分は何がしたいんだろう」と自問自答をしてしまいます。
毎日のように自問自答を繰り返すあまり、「何のために生きているんだろう」と、人生観まで考えてしまうことも多いようです。
虚無感に襲われるとつい、「自分はメンタルが弱い」「うつなんじゃないか」と疑いたくなるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
虚無感はメンタルが弱い人にだけ訪れるものではなく、やろうと思えば何でもできる、この豊かな現代社会に生きるすべての人たちに襲い掛かってくる感情でもあるのです。
「空っぽの状態」はダメなことではない
虚無感は「自分には何もない」という空っぽな感情を感じてしまうことですが、「空っぽな状態」というのは悪いわけではありません。
どんなに性格が明るくてポジティブな人だったとしても、常に前向きでアクティブに生きていけるわけではありません。
人には必ずしも「感情の波」というものがあり、自分にとっていい時と悪い時が誰にでも存在するもの。
多くの人は、ポジティブで前向きなときは余計なことを考えず、真っ直ぐ突き進んでいくことでしょう。
しかし、虚無感のように少しネガティブで後ろ向きな考えが自分を支配しだすと、普段なら悩んだり気にならないことまで考えて不安や焦りといったものを感じてしまいます。
ですが、時に不安や焦りによって自分と向き合う時というのは、誰にも必要なこと。
虚無感を感じているときにしか感じられないこと、得られないものというものも存在するからです。
虚無感というのは、いわば自分を見つめなおすいい機会だともいえるのです。
「虚無感」というものは、毎日を充実させるためには必要なことだったりするのです。
虚無感と「空虚感」の違い
虚無感と似たような言葉には「空虚感」というものがあります。
空虚感とはいわば精神的なものであり、「自分には何もない」と自分で自分に言い聞かせているような状態のことをいい、実際には恵まれていたとしても、自分のことを「何もない人間」だと思い込むことにより「空っぽで何もない」という考えが精神を支配してしまうのです。
それに対し「虚無感」は感覚的なものであり、自分の環境や状況、体調や気分によって「空っぽだ」と感覚的に思ってしまうことをいいます。
「虚無感」も「空虚感」も簡単に言ってしまえば、「空っぽという感情を感じている状態」であり、根本的には2つとも同じような意味なのです。
一般的には、精神的な症状である「空虚感」よりも、感覚的なものである「虚無感」を感じる人のほうが多く、たとえ虚無感を感じると言っていてもその多くは時間が経てば消えるパターンがほとんどです。
一方で「空虚感」は精神的なものなので、ずっと「自分には何もない」と思い込んでいれば、悪化した場合には「うつ病」などの精神疾患にもなりかねないので注意が必要だともいえます。
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