君帰期(きき)を問うも未だ期有らず
巴山(はざん)の夜雨(やう)秋池に漲(みなぎ)る
何(いつ)か当(まさ)に共に西窓の燭を剪(き)りて
却(かえ)って巴山夜雨の時を話(かたる)るべき
▼以下、訳
あなたは「いつお帰りになるの」と問うてきますが、
いつ帰れるか、わかったものではありません。
秋の巴山に雨が降り続き、夜深(よぶか)の池に水が満ちています。
いつか、私が帰りましたら窓辺に二人寄り添いながら、今降っているこの雨の話をいたしましょう。
この漢詩に見える風景があまりに耽美で心に沁みたので取り上げました。
恋しい人のこういう問いかけに、答えられないもどかしさ(こういう端的な言葉で表すことすら危うい気がしますが)という
のは私がどれだけ察するつもりで考察しても手の届かない感情のように思われます。
それでもいつか、という未来を信じてその話をするというところが今の彼にできるたったひとつのことだったのでしょう。
いかがでしたか。
漢詩は漢字の羅列で最初は読みづらいかもしれませんが、高校の頃を思い出して少し勉強してみてはいかがでしょう。
世界が広がるのを感じられるはずですよ♡
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