夜這いとは?
夜這いと言うのは、つまりは男性が夜な夜な女性の元へ行って、性行為に及ぶことの総称となるのですが、まあこれだけなら今でも普通に行われていると考えられると思います。
別に、エッチ目的で彼女の自宅に行って、そんな彼氏を彼女が受け入れるなんて…と言いたいところですが、従来の夜這いとはそんな解釈ではないのです。
見知らぬ相手だったり、まだ初潮を迎えたばかりの女の子だったり、後家さんだったり、下手をすれば一人の女性をその村の男性が共有していたりとか…とんでもない話です。
だから、厳密には現代に夜這いという風習はありません。
近いものが南日本のどこかであったらしく、それに関するニュースがあったのも記憶に新しいところですが、現代には「無い」としても差し支えはないと思います。
ではそんな夜這いとは、一体どのようなものだったのでしょうか?
今回はそれについて詳しく記述させていただきますので、歴史の勉強のような形になってしまうのですが、性に関する知識としてひとつその引き出しに閉まってみても良いでしょう。
性が乱れているとよく現代は揶揄されますが、従来の日本はそれどころの騒ぎじゃない、そんなレベルの話ではないという事実を、深く知ることが出来るものと思われます。
女性の寝床に忍び込む!?
女性の寝床に忍び込む…という文言だけであれば、それがカップルという関係であれば自然な行動、むしろ健康的な男女といった認識になるのではないでしょうか?
しかし、まず夜這いというのは語原が「呼ばう」とされ、つまり男性が女性に対して求婚をする、結婚を申し込むもので、しかもその相手は必ずしもカップルではなかったようです。
つまり、見知らぬ者だったり顔見知り程度でもその可能性がある訳で、「男性が気に入った女性」であれば、夜這いというのは成立するものだった訳です。
まあ女性側も拒否権はあったようですが、その状況で性行為を無理強いする男性が絶対に居ないなどという保証などなく、それを踏まえると女性にとってはとても危険な行為だと言えます。
もし女性側が拒否しない前提であれば、何とも自由…いや、自由過ぎると言っても差し支えのない風潮で、今では全く考えられないものであったことが伺えます。
しかも、夜這いの相手は最年少で初潮を迎える頃になる13歳の女の子とか、現代なら即刻逮捕、即日テレビに写真が映ってしまうことになりかねません。
もっとも、自由と言っても夜這いの相手を選べる等のルールはあったようですが…そのルールも、結局ローカルルールの域を出ていないと言えますので、やはり一定の危険が伴います。
さらにこれ、そのルールに従わないと制裁が加えられるとか、掟破りとして罰せられるなどもあったようで、まさに「現代にそぐわない」の一言で片付けられる部分があります。
なおこの夜這い、妻が居る立場の夫、男性でも、別の女性の寝床に忍び込むことが許されたケースもあるようで、そこも理解に苦しむ要素を強くさせています。
まあ当時は一夫多妻制という決まり事、概念などもあまり無かったようですので、これが「求婚」の意味を持つ夜這いを後押ししていた要素にもなっているかと思います。
もちろん現代ではそれは不倫に当たりますので、発覚すれば慰謝料等の社会的制裁がお待ちかね、そして人生はたちまち転落してしまうこと間違いありません。
そういう意味では、「現代の男性にとって」夜這いという風習は、男性優位だった当時の様子がありありと見えてきて、少しだけ羨ましく思えてくるのではないでしょうか?
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