そもそも「優しい」って何?
「この人、優しいな」という印象・感想を与える人物は、身近にいませんか?しかし、この「優しい」とは案外抽象的で、具体的には何が「優しい」のか?という疑問に答えられる人はなかなかいないでしょう。
「優しい」とは、具体的にはどういうことを指すのでしょうか?辞書で「優しい」を調べてみると「周りに気を使うことができ、控えめ」「穏やかで素直」「悪影響を与えない」「懐深い」といった解説がされています。
「優しい」という言葉を具体的にすると、漠然とした印象・感想に対しても、納得いくものがあるのではないでしょうか。
しかも、たった4文字で表せる「優しい」には、これだけの意味が含まれているのですから「優しい」は非常に奥深いことがよく分かります。
しかし、一言でその人柄を表すことができる「優しい」ですが、これだけの意味をすべて持っている人はそういないのでは?とも思ったはずです。
つまり、本当に「優しい」と言える人は確かに存在するでしょうが、実は仮初めの「優しい」人もいると考えられます。
そう考えると「本当に優しい人って一体どんな人?」「優しいと思っている人は、実はそうじゃないのかも……」と疑問や不安を抱きませんか?では、本当に「優しい」と言える人物とはどういう人のことを指すのか?これを解説していきたいと思います。
本当に優しい人の性格・特徴
「優しい」というたった4文字の言葉には、実はとっても深い意味があると解説しましたよね。
「優しい人」と表すにふさわしい、本当に「優しい」と言える人には特徴があり、もともとの性質である性格にもそれが反映されています。
それでは、本当に「優しい」と言える人物が持つ特徴・性格をご紹介していきます。
あなたが「優しい人だな」と思っている人を思い浮かべながら、いくつ当てはまるかをチェックしてみてくださいね。
人を平等に見る
本当に優しいと言える人は、人を差別するようなことはしません。
第一印象やその後の関わりによって「この人ってちょっと……」と思うことがありませんか?もちろん、誰にでも苦手だと思う人はいるものですから、それが正しくない、間違っているということはありません。
しかし、それも度が過ぎれば偏見となってしまい、公平に人を見ることができなくなり、偏った考え方で相手のことを判断するようになってしまいます。
それが差別になってしまうのです。「苦手だな……」と思う人から距離を置いたりするのは、どちらかと言えば「区別」です。
好ましいと思う人がいれば、合わないと思う人もいますから、どちらのカテゴリーに入れるか?これは個人の判断で、多くの人が無意識のうちにしていることです。
しかし、偏った考え方をしていると「とにかくあの人はダメ!」と意味も理由もなく、その人をまるごと否定してしまえば、それは上手に人間関係を作っていくための「区別」ではなく、自分勝手な「差別」となります。
本当に優しいと言える人は、こうした「差別」はしません。
なぜなら、偏ったものの考え方はせずに、柔軟に物事を捉え、誰をも平等に見ているからです。
人に左右されない
優しい人だと呼べる人は、人に左右されません。
これはどういうことかと言うと「人によって態度を変える」ようなことはしない、ということです。
常に中立・公平な立場でいるため「上司だから」「後輩だから」というように、相手の立場は自分より上か?下か?なんてことで態度を変えたりしないのです。
たとえば、内輪で誰かの悪口を言い合ったりしている中でも、本当に優しい人はその場の空気に乗って、自分も悪口を言うことはしません。
先にもご紹介したように、本当に優しいと言える人は誰でも平等に・公平に見ているので、そういった場面でも「確かに付き合いにくい性格をしているかもしれないけど、だからと言ってその人の全部が悪いわけじゃない」と考えています。
ですから、人によって自分の態度を変えるような「人に左右される」ということがないのです。
損得勘定をしない
「この人と仲良くなっておけば、自分はうまくいく」「この人と付き合っていても、デメリットしかない」という判断基準は、損得勘定をしていると言えます。
しかし、損得勘定をすることが間違っている、というわけではありません。
メリット目当てはともかく、自分にとって良くない影響を与える人とは距離を置きたい。
そう思うことはおかしな考えではありませんし、自分を守る手段でもあります。
しかし、本当に優しい人というのは、損得勘定をしません。
自分を守るために、誰かと距離を置いたりすることは自分を守るために必要なことですから、その場合はいくら本当に優しい人だとしても、うまく距離を置くことはあるでしょう。
ここで言う損得勘定とは「この人と仲良くなれば、自分にメリットがある」「この人と仲良くすると、デメリットしかない」といった、ある種の下心を持っているかどうか?ということを指します。
本当に優しい人は、自分が「損をする」「得をする」といったことで人を判断することはありませんし、そういった下心を持って交友関係を築いたりするようなことはしない、ということです。
共感力に優れている
本当に優しい人は、情に厚く懐が深い人です。
そのため、誰かの悲しみや怒りに寄り添い、一緒に悲しんでくれたり怒ってくれたりします。
人の立場になって考える共感能力が、非常に高いのです。
自分の辛さを理解してくれたり、一緒に悩んだり考えたりしてくれる人の存在はとても貴重ですよね。
直接の問題解決にはならなくとも、人に話すことによってストレスが軽減することがあります。
本当に優しい人は、それに加えて「本当につらいことだね」と共感してくれるため、悩み事を相談する側からすれば嬉しいことです。
苦しみを分かち合ってくれるという人は、相手のことをとても大切にしてくれていると言えますよね。
人を平等に見ているため、相談に乗ったからといって損得勘定もせず、ただ自分に共感してくれる。
本当に優しい人というのは、このように情に厚く、愛情に溢れた人なのです。
人に素直に感謝できる
誰かに何をしてもらったら「ありがとう」と言葉で感謝の気持ちを伝える。
これは誰もがしていることかもしれません。
しかし、本当に優しい人が人に対して抱く「感謝」は、何かをしてもらったことに対する「ありがとう」だけではありません。
「あなたが私の友達でいてくれて嬉しい」というような、もっと広くもっと深い感謝の思いを常に持っています。
ですから、損得勘定なしに人と付き合うことができますし、誰かの悩みに寄り添ってくれるのです。
人に対して、常にありがたみや尊敬の念を持っているため、素直でピュアな「感謝」ができるのです。
本当に優しい人がしない行動
本当に「優しい」と呼べる人が持つ特徴・性格を、前の項目でご紹介しました。
ここで気になってくるのは「それじゃあ優しいフリをしている人って、一体どんな人なんだろう?」ということではないでしょうか。
「優しい人」と周りから評価されることは、言ってしまえば「得」ですよね。
ですから、実は「本当に優しいわけではないけれど、優しいと思われたい」と考えている人は一定数存在します。
あなたの身近にも「優しい人」と言える人はいるでしょう。
しかし、ここまでご紹介してきたことを参考に考えると、その人が「本当に優しい人」なのか、ちょっと自信がなくなってきてしまってはいませんか?そこで、今度は「本当に優しい人ならばしない」という行動をご紹介していこうと思います。
あなたが思う優しい人を思い浮かべた時「あれ?」と思う項目がないか、要チェックです。
人のコンプレックスを笑う
本当に優しい人は、人を「差別」することはしない、と先にご紹介しました。
つまり、人のコンプレックスや苦手を笑うようなことは、絶対にしないのです。
誰でも平等に見て、平等に扱うのが本当に優しい人ですから、人が嫌がることはしません。
誰にでも大なり小なり、コンプレックスに思っていること、指摘されたくない苦手を持っているものです。
それを人に笑われることはとても悲しいことですし、つらい思いもすれば苦しい思いもするでしょう。
本当に優しい人は共感能力にも優れているため、そうした辛さも理解することができます。
だからこそ、人のコンプレックスはもちろん、人が嫌がるようなことは絶対にしないのです。
「自分がされて嫌なことは人にしない」ということを、実際にできるのが本当に優しい人であり、その場その場をやり過ごすために「自分がされて嫌なことをする」というのは、本当に優しい人が嫌う行為です。
見返りを求める
本当に優しい人は、自分が「得をするか?」「損をするか?」といった損得勘定をしません。
ですから、人に対してした親切に「お礼」「感謝」を求めるようなこともしません。
本当に優しい人は「相手を大切にしたい」「大事に思っている」からこそ行動してくれるので、そこに見返りがあるかどうかなどは関係ないのです。
自分の意見を押しつける
多様性を認めて、それを柔軟に受け入れることができるのが、本当に優しい人です。
ですから、相手に無理に自分の考えや意見を押しつけるようなことはしません。
「その人にはその人の考えがある」と、相手の考え・意見を尊重してくれるのです。
たとえば相談事をした時に「絶対にこうするべき!」と頑なに意見を譲らず、その通りの行動を求めるようなことはありません。
驕った態度をとる
本当に心から優しいと呼べる人は、誰に対しても公平ですから、人によって態度を変えるようなことはしません。
自分より立場が上の人にはニコニコ接するのに、自分よりも立場が弱い人に対しては厳しかったり当たりが強かったりするという人は、どこかで人を見下しています。
ということは、人を平等に見ることができていないのとイコールですから「立場が弱い相手には、驕った態度をとる」ということは、本当に優しい人ならばしない行為です。
見て見ぬふりをする
周りを平等に見て平等に扱うことができるということは、周囲の人たちを常に気遣っているからこそできることです。
ですから、本当に優しい人は困っている人ほど放っておくことができません。
常に人に対する「感謝」を忘れないので、見て見ぬふりをする、なんてことはできないのです。
相手に対する感謝や「この人を尊重したい」という思いがあるからこそ、損得勘定などはもちろんせずに、困っている人であれば平等に手を差し伸べられる人こそが「本当に優しい」と言える人である、と言えます。
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