決断力に欠ける
ここまでの内容である程度察するところがあると思いますが、人がよすぎるという性質は人の言葉を鵜呑みにするなどの特徴があることから、基本的に決断力に欠ける傾向があるようです。
何せ人の言葉を信じて疑わず、そのとおりに動いてしまうという性質があるので、自分で決断して行動する機会も少ないでしょうし、そういった経験不足から決断力が身に付かなくて当然なのです。
だから、出た結論に飛びつくこともなければ、自分で結論を出すこともまずやりませんし、何かと他人任せになってしまうのが人がよすぎるという性質の大きな弱点だと言えるでしょう。
そしてそれは、「頼りない」とか「優柔不断」、「無責任」などの評価に繋がることが多く、少なくとも社会においては必要とされないと考えられます。
「人がいい」ことには変わらず、それは多くの場合ポジティブな印象となるのですが、それが「過ぎる」ことで人の良さが隠れる…と言うより、悪い部分が浮き彫りになってしまうのです。
かなり厳しい意見となるのですが、これこそまさに「過ぎる」ことが弊害になる、同じ「人がいい」でもその印象に大きな違いがあるという証明となるでしょう。
ただしこのような人は、まず周囲とトラブルに発展するとか揉めたりなどがほとんどなく、円滑な関係を長らく維持することが出来ると考えられます。
完全に受動的である為、自分を発端としたトラブルなどは考えられませんし、そもそもその性質から平和主義者であることも少なくないので、起こる筈のトラブルさえ形を潜めてしまうのです。
もっともそれは、衝突により他人同士が分かりあえるという事実があることから、必ずしもプラスに作用する訳ではありません。
トラブルを避け衝突を可能な限り減らした結果、周囲の者の内面が何も分からずに、結果的に非常に大きなトラブルに発展するなども十分に考えられます。
だからやはり人がよすぎるのは考え物で、他人の意見に口を出せとまでは言いませんが、少なくとも自分のことくらいは自分で決められるようにしましょう。
自分のことくらい自分で出来ない、考えないだなんて、社会に身を置く者としては失格です。
視野が狭い
人がよすぎるという性質は、多くはこれまで育ってきた環境が大きく影響していることが多く、とどのつまりはその家庭のスタンスによるところとなるでしょう。
要は、人がよすぎる人というのは「過保護に育った」、「正直者であるようにと教えられた」、「人を憎んではいけないと教わった」など、両親の固定観念をそのまま受け継いでいると伺えます。
もっと分かりやすく言うなら、「○○は○○でなければならない」等の個人的な価値観に染められている傾向があり、それに伴い非常に視野が狭くなっている恐れがあるのです。
だから、社会に出ても「○○でなければならない」という固定観念が捨てられず、職場でそれをそのまま適用してしまったことで、周囲は視野が狭いのではないかという評価を下すことになるでしょう。
加えて、視野が狭いことでそれが正解だと思っている、今手元にある情報で大丈夫とタカを括り、思わぬ大失敗をしてしまうなんてよくあることになると思います。
それにも関わらず、「自分は正しかったのに」等の自己肯定をするなども見られ、それにより下手をすれば居場所がなくなってしまうかもしれませんので、心当たりのある人がよすぎる人は要注意です。
なお、上記の性質を見る限りあまり人がいいとは思えない、人がよすぎるとは言い過ぎなのでは?と思われた人は多いと思います。
そうやって固定観念に縛られ、自分を肯定するようなタイプであるにも関わらず、人がいいだなんてある訳がないと普通は考えますよね?
自覚がないのです、こういう人は。
普段はとても人がいい、人がよすぎるのに、ある特定の物事に関しては非常に視野が狭くなり、別人の様相を見せることがあるのです。
だから、この内容をご覧になって初めて気付いたという人も居ると思います。
その人が今からやるべきことは、視野を広く持つのは当然、自分が正しいという根拠のない自信を取り払って、間違いを受け入れる窓口を広く持つことになるでしょう。
これまで甘い世界で生きてきた人には大変かもしれませんが、そのまま社会に居ればもっと大変になりますので、そこは改変…いや改善した方がいいかと思われます。
悪いことばかりじゃないものの
人がよすぎるなんて、状況によっては非常に大きなメリットになりますし、悪いことばかりじゃないのも事実です。
しかし、その良さを完全に隠してしまうくらいのデメリット、悪いことが多く、やはり何でもそうですが「過ぎる」のは良くないのです。
食事も運動も仕事も遊びも、「過ぎる」ことで表れる弊害は容易に想像出来るところで、その辺りは共通と言っても差し支えはないでしょう。
人がよすぎるのも同じで、人がいいのも「過ぎる」ことで弊害が表れ、そしてそれは場合によって自分の人生も狂わせてしまう怖いものであると認識しましょう。
このように言うと、世の中には人がよすぎる者を陥れる輩ばかりに聞こえますが、実際そういう輩は少なくないので警戒するに越したことはありません。
そしてその警戒心も、人がよすぎるのでは持ちようがありませんので、ちょっとばかりダウングレードして「人がいい」くらいに留めるのがベストでしょう。
昨今は、従来の日本と比べても強い悪意に包まれているので、「古き良き日本」の感覚でいると手痛い目に遭うのです。
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