八つ当たりの語源など
八つ当たりとは、腹を立てた際にその怒りとは無関係な第三者に対して、どういう訳か怒りを振りまいてしまう、怒りの対象としてしまう言わば迷惑行為を指します。
対象を具体的に言うなら、自身の怒りの元となった人物「以外」の人物、またはその出来事に関わっていない人物で、つまりは大多数が対象となります。
これがどうやら八つ当たりの語源、「八」という数字に深い関わりがあるみたいです。
と言うのも、まず八つ当たりの「八つ」は「周囲に対して」的な意味があるようで、つまりは自身の周り全体、たくさん、満遍なくと解釈していいでしょう。
日本は古来から「八」という数字を、「八百万(やおろず)」とか「八百屋」という風に「数が多い」と表しているのは、何となくですが皆さまもご存知かと思います。
対象がそれだけ大多数であることから、数が多いことを表す「八」が使われる…これが八つ当たりの語源となるのでしょうね。
とまあ、意味や語源はここまでにしておいて、そんな八つ当たりの対象にされてしまうなんて、はっきり言って迷惑極まりないですよね?
でも、どうしてそんな無関係な大多数に当たり散らすのか、八つ当たりをしない人からするとサッパリです。
今回はそんな人の心理を解明してみますので、大多数に迷惑を掛けるその心理を覗き見てみましょう。
自分に自信がない
八つ当たりをしやすい人の心理として、比較的多いと考えられるもののひとつに、自分自身に自信がない、持てないというものがあります。
その理由とは、まず自分に自信がないということは自分を維持出来るもの、自分を支えているものがない、または限りなく少ないことが想像出来ます。
でもそんな人だって何かしらの支えがなければ生きていけない訳で、そのために八つ当たりをして自分の強さを周囲に知らしめようとするのだと考えられます。
つまりは「虚勢」で、ハリボテの強さを誇示して強い人間と見られたい、または自分は強い人間であると信じたい、そう思っていたいのでしょうね。
その他自分に自信がないということは、自分の言動にも自信がないことが伺え、それに伴い失敗とかその可能性にひどく怯えていると言えるのではないでしょうか?
ただこのような人は自分に自信がない割にプライドだけは高い場合が多く、だからその怯えを隠すかのように怒りを示して誤魔化しているのかもしれません。
さらに失敗して誰かに叱られる、怒られる、責任を取らされるのが嫌で、「じゃあそうなる前に」と自分の正当性を八つ当たりという形で示そうともするでしょう。
要するにこの心理による八つ当たりというのは、自分の自信のなさを隠したいがための威嚇行為でしかないのです。
自分勝手
わがままで自分本位で身勝手な人というのは、その性質から自然と八つ当たりをしやすくなる傾向があるようで、言ってしまえば要注意人物になりますね。
何故なら自分勝手な人は、自分勝手であることから自分中心に物事を考えている、自分が世の中の中心に居るかのような考え方をしていることが多いからです。
そんな思考の人というのは、自分の思い通りに物事が進まなければ、周囲に当たり散らして喚き散らせばどうにかなる、結果的に思い通りになるとすら考えています。
「周囲に当たり散らして喚き散らす」…つまりはこれが八つ当たりとなり、八つ当たりをする人の心理として外せないところになる訳です。
こんな人は、そこに通したい要求や希望などがないとしても、下手をすると空気を吐くように八つ当たりをする、またはそれに近い行動を取りかねません。
これまで、自分の要求や希望などが通らなかったら八つ当たりをしていたと伺えるんですから、その頻度は想像に難くないと言えるのではないでしょうか。
しかもそれが女性の場合は、よほど仲が良くなければ男性が女性に対して注意等をしないことから、成人以降でもそのままということも少なくありません。
周囲にも自分勝手な人は多いと思いますが、おそらくではありますがそういう人は八つ当たりもしやすいという、いらないおまけがあるものと思われます。
テンパりやすい
何かとすぐにテンパりやすい人、自分に対して物事がすぐにキャパオーバーする人なども、結果的に八つ当たりしやすくなるようです。
キャパシティが少ない人というのは、どうしても簡単に(自分にとって)脅威に曝されやすく、それによりまともな判断が下せなくなるからだと考えられます。
まともな判断が下せないとなれば、それはいわゆるパニック状態に陥ることになるのですから、自分の意図しない言動を取る可能性があると言えるでしょう。
その自分の意図しない言動の中に、つい周囲に八つ当たりをしてしまうというものがあるようで、この項目に限り同情の余地があると思われます。
なお細かい心理としては、追い詰められたことによるそれの回避行動、本能的に目前のピンチから逃れるために八つ当たりをするのだと考えられます。
感情を露呈するのが人の表現の中で最も簡単、そして現状打破のためには勢いが重要であることから、周囲に「怒り」を振りまくのでしょうね。
こういう人は上記の経緯で八つ当たりこそするものの、我に帰ればそれをとても恥ずかしく思う、ごく普通の人であることがかなり多いみたいです。
もっとも、それが性格とは言えもう少し感情のコントロールくらいは、おおよそ社会人なのですから最低限はやってもらいたいものなのですが…
責任転嫁をするタイプ
何かと他人の責任、自分が悪くても誰かに罪や責任をなすりつけるタイプというのも、何となくその性格から伺えますが八つ当たりをしやすい傾向があるでしょう。
これは自分に自信がない件にも近い内容がありますが、こういう人はこの性格は自分の責任になるのが怖い、自分が責め立てられるのが嫌だからという背景があるのです。
そんな思考ですので、自分の責任にならないなら悪い意味で何だってすると思いますし、そのために他人に罪や責任をなすりつけるなどもありえるのではないでしょうか?
そのための方法として、八つ当たりをしつつ他人に責任転嫁をする、責任を問われたら八つ当たりをして周囲になすりつける…もはや、人格に問題アリです。
もっとも、さらに奥深い心理には「叱咤叱責に対する恐怖」があり、責任転嫁もそもそもこれが大きいからこそであり、如何に自分が傷付きたくないかが分かります。
でも自分が傷付きたくないからと、八つ当たりという手段を以って責任転嫁をするのは、いち人間としていち社会人としてはやはり失格と言えるでしょう。
なおプライドが高い人とか自意識過剰な人、さらには自信過剰な人にもこの心理による八つ当たりはあるようで、この心理と八つ当たりの関係の深さが伺えます。
つまりは「周囲にかなりの確率で居る」と考えられますので、その八つ当たりの被害に遭わないようにその人の性格を事前に把握しておかなくてはなりません。
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