図々しい人を見ると「なぜあのような態度が取れるのだろう」と不思議に思うことはありませんか。仕事場やママ友との付き合いなど、さまざまなシーンで図々しい人に出くわすことがありますが、関係を簡単に断ち切ることができずに悩みを抱えている人もいるでしょう。そこで、今回は図々しい人との付き合い方や図々しい人の心理状態について詳しく紹介します。
「図々しい」の意味は?辞典で調べると…
「図々しい」はネガティブなイメージがあります。 しかし、具体的な意味を理解しないまま使っている人もいるのではないでしょうか。そこで、図々しい人の意味を詳しく調べてみました。
図々しい人は平気で人に迷惑をかける人。英語や中国語では?
図々しいとは、人に迷惑をかけても平然としている意味を表す言葉で、類似語には「厚かましい」「図太い」といった言葉があります。
英語では「Impudent」、生意気で図々しい場合は「cheeky」と表現します。中国語でも図々しいには様々な表現があり、生意気で図々しいことを「张狂(チャンクアン)」といい、恥知らずで厚かましいことを「不要脸(ブヤオリエン)」と表すのです。各国図々しいにも様々な表現があることを知ると、どれだけ図々しい人が多いのかが分かります。
「図々しい」の類語は「厚かましい」?
「厚かましい」は「図々しい」と似た意味ですが、全く同じではありません。
「厚かましい」は、「図々しい」と違って遠慮がないことを表すときに使います。そのため、相手に何か物事をお願いするときに「厚かましいお願いですが〜」と一言断ってからお願いすることで、へりくだった敬語表現が成り立ちます。すなわち、ビジネスシーンで使っても失礼にはあたらないのです。
図々しいと似た言葉「ふてぶてしい」
「ふてぶてしい」も、「図々しい」と同様に、いい意味で使われることはありません。
ふてぶてしいとは「図太い」「怖いもの知らず」「大胆不敵」といった、悪びれる様子がなく、周囲から見るとムスッとした逆ギレをしているような態度に見える様子を表します。例えば「仕事でミスをしたのに反省した様子もなく、堂々とした態度でいるなんてふてぶてしい奴だ」といった具合に使われる言葉です。
「図々しい」の例文!こんな時に使おう
では現実のシーンを想定して「図々しい」の使い方をご紹介しましょう。
ママ友とのシーン 「1回は子どもを預かるのをOKしたけど、あれから何度も当たり前のように預けてくるのなんて、図々しい人だ」
会社でのシーン 「仕事をいつもお願いしてくるけど、自分はサボってばかりだし、お礼も言わない。図々しいにも程がある」
なぜ図々しくなる?その心理
「あの人はなんでいつも図々しいのだろう?」と頭に思い浮かべる人もいるでしょう。ここでは図々しい人の心理を少しでも理解できるよう、解説します。
自分が大好きだから図々しくなる
図々しい人の共通点は、相手よりも、自分を第一優先に考える傾向があることです。物事をすべて自分中心で考えてしまうため、相手が自分の思い通りにならなければ、怒ったり不機嫌になったりと、その場の空気を悪くしてしまうこともあります。
また、自分が相手に無理な要求をしているにも関わらず、自分の思い通りにいかないと「○○さんは全然話を聞いてくれない」「○○は△△さんがやらずに、すべて私がやることになってしまった」といったように、さも「自分の方が被害者」と言わんばかりに、振る舞うこともあるのです。
ちなみに、自己中心的に物事を考えてしまう人は、心の知能指数と呼ばれている「EQ」の共感能力、社交的スキルが低い傾向にあります。図々しくなる背景には、育ってきた環境や元々の性格、EQの低さが影響しているようです。
私の彼氏や友人は「図々しい」?7つの特徴から見分ける方法
彼氏や仲のいい友達と一緒にいるとき、なぜかいつも振り回されているように感じることはありませんか。それはもしかすると、自分の周りが図々しい人だからかもしれません。そこで、図々しい人の特徴を7つ紹介します。
図々しい人の特徴1.他人の善意を当たり前に思っている
彼氏や彼女からの食事は誘ってもらったらおごってもらうのが当たり前、車で送ってもらうのが当たり前…といったように、何でも「やってもらって当然」の勘違いをしています。
人が善意から行動しているとは考えもしないため、その場でお礼は伝えるものの口先だけに過ぎず、心からのお返しをすることがありません。
図々しい人の特徴2.すぐ文句をつけたがる
図々しい人は、周りの人だけでなくお店に対しても尊大な態度を表します。
それは「お金を払っているので、当然サービスを受ける権利がある」と思っているからです。もちろん、支払いの対価としてサービスを受ける権利はありますが「あれ持ってきて」「ここの○○は△△」などと難癖や文句を付けて、常識の範囲を超えたサービスまで求めようとします。
周囲がドン引きしていても「お金を払っているから当然」と考えているため態度を改める気はないのが特徴です。
図々しい人の特徴3.誰よりも自分を高く評価している
自分を「偉い」「すごい」特別な人間と勘違いする傾向があり、学校や会社でも自分よりも立場が弱いと感じた人に対しては、上から物を言う態度で接することもあります。
図々しい人が自己評価が高くなる理由は、個人の性格もありますが、小さい頃の周囲の環境も影響しています。 例えば、両親が周囲に偉そうにあしらう姿を見て育った子供は「自分も偉くなったらパパママのようになろう」「自分は偉い人間だ」と勘違いしてしまうこともあるのです。
このように何でも自分の都合の良いように解釈することは、心理学では「セルフ・サービングバイアス」と名付けられ、一つの性格として存在します。
図々しい人の特徴4.相手の気持ちを無視する
図々しい人は、嫌がっている相手からはっきり言われなければ、遠慮なく自分に都合よく物事を推し進めます。つまり相手の意図を汲まないため、例えば周囲から飲み会に誘われていなくても「私も行きたい。混ぜて」と強引に参加しようとするのです。
また知り合いだけに図々しい訳ではありません。電車の列に無理やり割り込んだりなど、ルールやマナーを守らず自分のやりたいように行動するため、相手がされて嫌なことを想像できないのです。
図々しい人の特徴5.メリットありきで行動する
図々しい人は、常に損得勘定で行動するため、ケチな人が多く、自分が損をするような場所へ行こうとはしません。 誰かから奢ってもらえそうと分かったら、誘われてもいないのに積極的に顔を出そうとしますが、ご馳走にありつけないと分かれば見向きもしません。
メリットだけを考えているので、奢ってもらっても、お礼をしたり次回自分が奢ったりすることがない点も特徴です。
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