婚姻生活を送る夫婦の半数以上が離婚を考えたことがあると言います。 2017年度の婚姻件数はおよそ61万組、離婚件数は21万組。
一概に割って平均を出すことはできませんが、婚姻件数を平均して70万件、2000年以降の離婚件数を平均して20万件と考えると、およそ3組に1組が離婚していることになります。
結婚生活に疲れを感じる要因や、離婚の原因を分析して、対処法を説明していきます。
結婚生活に疲れた原因は?
仕事をして家のこともするとなると、結婚生活が疲れるのは仕方ないと思うかもしれませんが、それだけが理由ではありません。
他と比べてしまう機会が増えることで、不満を抱きやすくなり、疲れる原因にもなっているとのこと。 ここでは、結婚生活が疲れるさまざまな原因とその対策をご紹介していきます。
お金のこと
独身・既婚に限らず、お金のことで悩むのは大きな精神的苦痛を感じます。 男性も女性も自由に使えるお金は独身時代と比べて減ってしまうため、不満に思う機会が増えます。
家計を預かる方は、将来の貯蓄など考えなくてはいけないタスクが増えますし、必要な金額に余裕がなければ、節約などの悩みが増えますので、大変だと感じがちです。
共働きで少しでも金銭的に余裕を作ろうと働きに出ている人が、専業の人と同じ金額で家計をやりくりしようとすると、仕事と家事を合わせて12時間以上は働かなくてはいけなくなります。
実のところ、結婚生活に疲れを感じる場面のほとんどは、金銭的余裕さえあれば解決できたりもします。 お金の問題は、疲れるきっかけを生み出してしまう原因になってしまうので、結婚生活において最重要課題です。
夫婦できちんと向き合い。取り組む必要がある問題です。
自分だけの時間が持てない
男性がよく口にしているイメージが強い「自分の時間が欲しい」といった気持ちは、多くの女性も抱いています。
「一緒に住むのは結婚してから」という時代ではないので、結婚前に同棲するカップルはそれなりに多く、自分の時間がないといった状況は子どもが出来てからではないでしょうか。
子どものことは可愛くても、1人の時間が持てなくなると疲れてしまいます。 独身時代に比べて、好きなことに使うお金を我慢しているのに、時間まで自由に使わせてもらえないとなると、ストレスが爆発してしまいます。
そのためにも、子どもの面倒を見る時間も含めて、家の事を分担して行うと良いでしょう。
家事そのものを手伝わなくとも、子ども達と公園に出かけるなど、パートナーの負担が減るように協力し合っていれば自由時間もお互いにとれるようになるはずです。
家事や育児の負担の偏り
毎日ちゃんと働いているのに休みの日を自由に過ごして、嫌な顔をされたり、怒られてしまったりという経験はありませんか。
あなたの休息にパートナーが不満そうにしているならば、家事や育児の負担に偏りがあるのかもしれません。
家事代行サービスの時給は1500円超ですが、パートナーに同程度の金額を払っていますか? 乳幼児を抱えていれば、24時間体制の育児と家事を兼務しているパートナーに、敬意を払ってねぎらっていますか?
生活費とは別に、月々20万程度は自由に使っていいお金を渡しているのでなければ、家事や育児の分担は当然のことと心得ましょう。
家事疲れや育児疲れの大きな要因は、休日不足と達成感の少なさです。 社会における仕事であれば給与という明確な報酬を得られるのですが、家の仕事に対して給与を得られている人は少なく、「いつもありがとう」という感謝の言葉すら得られていない人も多いのではないでしょうか。
結婚したならば、家事や育児も責任をもって、夫婦で取り組むことが大切です。
共働きでお互いの仕事への理解がない
仕事の大変さというのは、一概に給与に比例されませんから、給与だけを見て仕事の大変さを推し量るわけにはいきません。
職場環境についても、会社からの理不尽な要求や、一緒に働く人から受けるストレスなどを数値化することは難しいので、なかなか比較もできません。
誰しも経験したことのない物事に対して、心から理解することは難しいものですが、お互いが相手の気持ちに寄り添って理解しようと努力することが大切です。
結果的には理解できなくても、「理解しようとしてくれた」「真面目にきちんと話を聞いてくれた」という事実が、感動や感謝となって信頼関係につながるのです。
夜の生活
性欲は3大欲求とはいえ、理性で制御することが出来て、満たさずとも生命に危険を及ぼさないことから、「セックスがしたい」と口にすると非紳士的と思われがちです。
しかし、「お腹がすいた」「美味しい物が食べたい」「眠い」「ぐっすり眠りたい」「セックスがしたい」「好きな人とセックスがしたい」という欲求は本当にいけないことでしょうか。
セックスフル夫婦に比べて、セックスレス夫婦の離婚率が高いことからも、欲求を満たすことと愛情確認を同時にできるセックスが大切であるとわかります。
出産を終えた女性の身体は、目には見えづらくとも満身創痍ですし、男女ともに種の保存という大役を果たした達成感もあるので、産後はセックスレスになりがちです。
出産を心からねぎらったか、産後にどれだけ労わったかで、今後の夫婦生活が決まります。 産後は我慢も必要ですが、「セックスなしでも生きていけるが、あなたとセックスをしないと人生が満たされない」といった気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
お互いの親族
困ったことに結婚は2人だけの問題とはいきません。 結婚を決めるのは2人の意思ですが、婚姻後につながるのはパートナーだけでないからです。婚姻届けを出すと、法のもと、親族とも繋がります。
相手の親兄弟に問題があれば面倒だと負担に思いますし、自分の親兄弟に問題があれば、面倒をかけて申し訳ない気持ちになります。
とくに金銭的、時間的に負担のかかる問題の場合、お互いの関係性にも大きく影響してしまいます。
お互いの親族に干渉されることはあっても、干渉することは難しい日本社会において、親族が引き起こす問題を天災とでも考えて割り切り、受け入れる寛容さが必要です。
どちらの親族の問題でも、どちらかが負担するのではなく、2人で協力し合って解決できるように話し合いましょう。
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