痛くもない腹を探られるのが不快なように、まさに心にある思いを軽視されたり疑われたりすることほど悲しいことはありません。
「お前本当に俺のこと好きなの?」「"ずっと"って?なんでそんなこと言えるの?」なんて言われた時には、「私一途なんだから」と主張するよりも、涙を目の淵にためて「この気持ちが移ろうわけがありません」とつぶやいたほうがよほど効力があるように見えます。
(そのようなことを言う相手に付き従うと決める前に、一度あなたの恋を預けてよい相手か吟味されることをおすすめしますが…)
「あなたに関して、私はよほど悋気深い女であるとわかりました」
嫉妬気(りんき)」という言葉の意味はつまり「嫉妬」です。昔から多くの文学で「悋気深い女性からは人が遠ざかる」といわれますね。
それでもくっつきあって有頂天な二人には、この言葉もささやかな愛のスパイスになるのではないでしょうか。
「あなたにだけはヤキモチ焼いちゃうよ…」という女性が可愛らしく見えるのと同じです。
ただこの言葉を真に受けて調子に乗る多情な男性(多情とは異性に対する心変わりが早いことです。つまり移ろいやすいお人ですね)とは、関係を考えなおさねばなりません。
「気の多い男性と付き合うと女性は苦労する」、これも同じように文学ではよく描かれていることですから。
「あなたが多情ということはよく存じ上げております。この恋が、あなたにとって徒情でも構いません」
とはいっても、「二番目でもいいから彼のそばにいたい」と身を焦がすほどの御仁がいたらこちらを使うのがよいでしょう。
「徒情(あだなさけ)」というのは、そのとき限りの気まぐれな恋という意味です。
それでも良いと決意なさったのであればそれを貫くのがよいでしょうが、気のおけない友人のいうことはしっかり耳に入れておくことです。「恋は盲目」とはよく言ったもので、実感としては「盲目」というよりも恋をした人間の精神年齢は今より5~10歳幼くなってしまいますから、間違いも必然と増えるものです。
いかがでしたか。最後は私の好きな高杉晋作のこの言葉で締めくくりとしましょう。
三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい出典:http://bakumatsu.org/men/view/72
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