正解は「すみません」
正解を先に言ってしまいますが、相手への謝罪、お詫びの一言として正しいのは、すいませんではなく「すみません」となります。
皆様はおそらく、すいませんと言われることの方が多いと思いますが、実はすいませんと言う言葉はどちらかと言うと俗語、正しい正しくないで言えば正しくありませんので注意しましょう。
ですので、あまり言葉として、通常に用いる場合にすみませんとは言いませんが、文面などの「文字としてきちんと認識出来る場合」は、必ずすみませんと記述するようにしなければなりません。
しかし、どうして「すみません」が正しいのか、そしてどうして同じ意味の言葉なのに、皆が使っているのにすいませんが不正解なのか、納得出来ない人も多いかと思います。
何せ普通に使う分には明らかに「すいません」なのに、それが間違えているとなると、じゃあこれまで言ってきた謝罪やお詫びの一言は全て間違いだったのか、となるからです。
どうやらこれには深い訳があるようで、今回はそれらについて深く言及させていただきたく思います。
と言うことで今回、「すみません」と「すいません」の違いをしっかりとご説明させていただくのと、語源や使い方などについても記述しますので、豆知識として知っておくと良いでしょう。
今回の内容を理解した上で使用されるなら、間違いなく「すみません」と「すいません」を使い分けることが出来ると思いますし、決して「すいません」が間違っているとは言えなくなるはずです。
「すみません」の語源
「すみません」と「すいません」がどちらが正解なのか、それは「すみません」であることは先の通りなので、まずはひとつの謎が解明されたと言えるかと思います。
ではこの「すみません」、どういった経緯で生まれた言葉なのか、その語源は何なのかなど、そういう疑問も沸いてこられると思いますので、ここでご説明させていただきます。
「すみません」と言うのは、漢字にすると「澄みません」が正しいようで、意味合いとしてはまず「澄んでいる」という言葉が、純粋なもの、混じっていない綺麗なもの、清いものだという意味があります。
この事から、「澄みません」はその意味を否定しているもの、つまり純粋でない、混じっている、清くないことになり、さらにこの言葉が謝罪を示している事から、それは「今の気持ち」を表現しているのです。
今の気持ちが純粋でない、混じっている、清くない…これは、相手に対して無礼を働いてしまった故にそのようになってしまったので、そういう心になってしまっている、だから「すみません」なのです。
語源としてはそれが当てはまると言われていますので、誤りである「すいません」は「澄む」という文字を当て込むことが出来ない、だから誤りという解釈が出来るとも言えるでしょう。
「すいません」の理由
では次に、どうして「すみません」が「すいません」になったかについてに触れますが、まずは実際この二種類の言葉を声に出して読み上げてみて下さい。
どちらが言いやすいですか？
きっと「すみません」は、「み」があることから少し発音し辛い、言いにくいところがあると思いますが、「すいません」はすらりと発語出来るものかと思われます。
それが理由とされているのです。
「すみません」より「すいません」の方が言いやすい…つまり、「すみません」を崩して「すいません」とし、発語をしやすく改変したと考えられています。
言ってしまえば「話し言葉」というやつで、おそらくではありますがほとんどの人が、少なくともあなたの周囲で「すみません」と言う人は、まず居ないかと思います。
逆に言えばそれだけ「すみません」より「すいません」が浸透している訳で、これもまた「すみません」と「すいません」がどっちが正しいのか、今更な部分を疑問に思う理由になっていると言えるでしょう。
なお、話し言葉であることからお分かりいただいているかと思いますが、文章では使えない、文章で使うと違和感があることだけは覚えておきましょう。
おおよそ成人した以降で、わざわざ「すいません」を文章にする人も居ないと思いますが、書き起こす分には使用出来ないことだけは知っておいた方が良さそうです。
詳しくは次項でご説明しますが…「すみません」も正解とは言えど使い辛いところがあるようです。
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