自分に構ってほしいから
揚げ足を取るという行動が、揚げ足を取られた人の欠点や失敗をわざわざ浮き彫りにさせて、周囲に認知させる性質があるのはこれまでのとおりです。
と言うことは、揚げ足取りは人の欠点や失敗を、周囲に認知させるためにそのような行動をしていることは明白で、それはその性質からイコール付けができるのではないでしょうか？
では次に、どうして人の欠点や失敗を周囲に認知させるかですが、それはこれまでの内容にあるとおり、心理的優位に立ちたい、劣等感からの抵抗、バカにするという心理が働いているからとなります。
ですが揚げ足取りは、これまでご紹介したような器の小さい矮小な心理とは別に、願望のような心理をもうひとつ持っていることが多いのです。
それが何かと言うと、「構ってほしい」です。
もっと自分と関わってほしい、会話をしてほしい、接点を持ってほしいという願望が、結果的に揚げ足取りになっていることがあるのです。
ですが、そんなことをしてしまえば逆効果なのは確実なのに、どうして揚げ足取りのようなくだらない方法で、構ってほしいなんて示そうとするのかが疑問になります。
それに、揚げ足を取るという行動がどうして人から構ってもらえる要素となるのか、普通の感覚だとよく分かりませんし、そう簡単には納得できないのではないでしょうか？
それについては、まず揚げ足を取るという行動が、「欠点や失敗をわざわざ浮き彫りにさせて、周囲に認知させる性質がある」のは先にあるとおりです。
この「浮き彫り」と、「周囲に認知させる性質」があることにより、揚げ足を取られた側は浮き彫りにされてしまっているので当然、揚げ足を「取った側」も浮き彫りにしたという面で注目される訳です。
注目されれば、それだけ自分の存在をアピールできることになるので、誰かに構ってもらえる可能性はそれだけ高まると当人は考え、積極的に揚げ足取りをするのです。
なんともみみっちい思考ですが、案外当人は本気でそれを考えている、または自覚していないものの心のどこかでそう思っていたりします。
自覚した上で本気でそう思っているのなら、おそらく人として大きな問題を抱えている可能性が高く、下手に関わると大変な目に遭うかもしれませんので、可能な限り関わらない方がいいでしょう。
何せ揚げ足を取るという行動を、コミュニケーションツールとして利用しようとしているのですから、その考えに問題がない訳がないのです。
自覚していない場合、おおよそその手の揚げ足取りは育ってきた環境が悪かった等、育ちに問題があったのかもしれませんので、一概に切り捨てるのは非情なのかもしれません。
揚げ足取りはそれが正しいと思っていて、たまたま過去に指摘する人物がいなくて、結果的にそんな人物になってしまったのかもしれません。
ですので、強めに指摘をすると改善する可能性があって、一応は試してみてもいいと思うのですが・・・その人がどうやって揚げ足取りになったか、その経緯なんて分かりませんよね。
下手に改善しようとして、実は前者のような救えない揚げ足取りだったとかになると、被害が大きくなる恐れがあるので、どちらにせよ深く干渉するのはやめておいた方がいいのかもしれません。
揚げ足がひどすぎる場合はそれ相応の報いを
こういう重箱の隅をつつくような性格・・・本当に嫌なものです。
揚げ足取りがどうして揚げ足を取るのかの心理どうであれ、いずれにしても「揚げ足を取ることが相手を傷付ける」ことを無視している以上、その行動は自分本位でしかないのです。
そういう人間は完全に切ってしまうのがベストですが、仕事上の付き合いなどで切れないこともありますので、その際はある程度距離を置いた付き合いを心掛けるようにしましょう。
もっとも、たとえ仕事上の付き合いでもあまりに揚げ足取りがひどい、揚げ足の取り方に問題があれば、きちっと指摘をして改善してもらうよう働きかけましょう。
それで揚げ足取りがもっとひどくなることがありますが、それならそれで相談すべきところへ相談するなりしてその輩を断罪してやれば、否応なしに大人しくなるはずです。
こちらがストレスを溜める必要なんておらず、徹底抗戦で完全に黙らせてやるくらいの気概を持ちましょう。
おおよそそういう輩が相手ですので、周囲はあなたの味方をしてくれるはずです。
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